JAWS Days 2019 参加の記録
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開催情報
table:公式より
日時:2019年2月23日(土) 10:00〜
場所:TOC五反田メッセ (東京都品川区西五反田6-6-19)
主催:JAWS-UG(AWS Users Group – Japan)
後援:アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
SNS:Twitter: @jawsdays, Facebook: jawsug
https://gyazo.com/129881c74ea050afa9d6c76650f393ef
今年は約1900名の来場者があり、過去最大のJAWS Daysとなったようです。
登壇
昨年に引き続き今年も登壇。
企業サポーター
今年は弊社が Platinum Supporter として参加しているので相棒 (aibo) を連れて応援に。
https://gyazo.com/1aa4dcd6072288c5ea2e451e4b0ef2cc
aiboに興味があって立ち止まってくださる方も多く、連れて行ってよかった。
スタンプラリーをやっていたのだが、無言でQRコードを読んでサクッと立ち去られる方も多く、QRコードの置き方は工夫しても良かったのかなぁ?このあたりは難しい。
同じ会社だけど ハジメマシテ の方と3名、知り合えてよかった。色々とお話できた。
セッション聴講Notes
今年のセッション資料まとめページはこちらになりそう。
Speakers: 榎並 利晃さん / 片山 暁雄さん / 松下 享平さん / 辻 一郎さん
資料: ?
事前メモ
前夜祭で仲良くなったクラスメソッド河本さん (もっちゃん) のAlexaセッションに行きたかったけど、どうしてもIoT野郎のセッションが気になったので参加。
はじめに
辻さん「お昼ご飯美味しかったですかー?」 → ありつけませんでした(T_T)
Twitterでパネルディスカッションのトークネタを募集!とのこと。ハッシュタグ #IoT野郎 にて。 遠隔監視に SORACOM Gate。これか!ヤマンの写真現像ってので盛り上がってたやつは。
榎並さんは去年AWS退職されてブレインズテクノロジーへ。
ディスカッションテーマ 「コミュニティとエコシステム」
片山さん作成の初代ロゴ
極めて不評だった
2010年当時はAWSに5個ぐらいしかサービスが無かった (S3, EC2, EMR, CloudFront, RDS)
へぇ、EMRって最初の方からあったんだ。意外。
コミュニティのあり方って?
JAWSは色々なバックグラウンドの人が来る。例えばJavaのCommunityはJavaの人が来るけど、AWSは幅広いビジネスをやっている人が参加するので全く違うバックグラウンドの人が集まる。特定の技術にフォーカスした勉強会とは性質が違う。
JAWS UGの中で直接的なビジネスはNGだけど、コミュニティの中でできた繋がりからビジネスが発生するのはOK
SORACOMにはSORACOM UGがある。JAWS UGにインスパイアされている。
IoTも つながり が重要
榎並さんがAWS IoTをやりはじめたのは2015年ぐらい。当時はバズワード感が強かった。やっぱり当時から事例も少ないしビジネス化の事例も少ない。ビジネス化をイメージするのが最初はラズパイやEdisonで遊ぶ、というのがメインだった。PoCから抜けられないケースも多い。
コミュニティを通して 素振り をしてもらいたいと思っている
AWSで言うと、EC2だって最初のころはおもちゃみたいだと言われていた。だけど今は違う。どんどん進化している
質問 : コミュニティやLT系でちまちまやっている「やってみた、作ってみた」系はクラウド側の人間がデバイスを遠隔でちょっと動かして喜んでる感があるけどアレでビジネスに繋がる?
ハンズオンなどで表面的な部分だけを学んでいる人は一定数いるだろう。
実際にハンズオンで学んだ人がビジネスに繋げているケースって? → 2割いればいいほうかもしれない。
セッション聴講者でIoTビジネスやっている人は2割ぐらい。興味ある人が2割ぐらい。
質問: 皆さんからみたエンタープライズITの課題は?
こういった質問も来てますので、次のテーマに行きましょう
ディスカッションテーマ 「IoTの技術トレンド マーケット・トレンド」
榎並さん - 技術トレンドとして肌で感じているのは、エッジコンピューティングと機械学習の組み合わせでビジネスが伸びているのを感じることが多い。
エッジ側をいかに活かしていくか?という点はトレンドかもしれない。AIが流行ってきているのもある。
例えばウォーターサーバーなどの事例で、水がなくなったら自動発注をしているなどのケースがある。これは通信機能がビルトインされているが、この事例ではお客様はウォーターサーバーが通信していることをほとんど意識していないはず。
昔は製品は作って売って終わり。通信前提ではなかった。今は、売り切りではなくてクラウドのソリューションを含めて売っているビジネスが多い。NB-IoTやLPWAも盛り上がってきている。むしろ必須の時代になる。選択肢が増えてきている。
(個人的ToDo) NB-IoTやLPWAについては名前ぐらいしかしらないので詳しく調べたい。
かなり省電力。以前は電池の都合でできなかったようなことができるようになる。
ガートナーによると、日本ではIoTは幻滅期に入ってきている
SORACOMさんからすると、製品は増え続けている。
やれる領域がどんどん増えている。機能だけでなく、費用が熟れてきたのが大きい。
「機能として実現できること」と「運用できること」は違う。現実的な部分をしっかり見て、バランスを良くわかっている人がビジネスを作れている。
SORACOMさんも事例をどんどん公開している。事例公開の正のサイクルが上手くまわっている。事例を見た人が新たな事例を作って公開している。
特定の領域でのみ、伸びているのかもしれない (榎並さん)
現場の、例えば工場でのオペレーションなどでは、まだ課題はたくさんある
データを取って歩留まりを上げたい、というケースに置いても、大きな会社の工場ですら満足にできていないだろうと考えられる。まだまだ伸びる余地はある。
世の中にないものをIoTで、っていうケースが多い?
日本人はKaizenは得意だけど、新規モノ、世の中にないものを作ろう、という人は少なかった。だが、最近はこういう領域にチャレンジしている人が増えてきた。
Maxさん - IoTの用途でコスト削減というケースが多かったが、新しいビジネスも生まれている。例えば帰国時に外貨の小銭を電子マネーにするサービス。昔はアイデアはあっても費用がかかりすぎてできないこともあった。だけどそういったコストの部分が劇的に改善している。スモールスタートしやすい環境になってきた。
質問: 総務省・情報通信研究機構らが進めているIoT機器への"大規模無差別攻撃"的な調査NOTICEが物議を醸し出していますが、どう思いますか?
勝手にDDoSの踏み台にされて、、なんてケースは無くしていなないといけないので、何らかの仕組みは合ったほうがよさそう。
SORACOMはAWSと専用線で繋いでいるので安心、といった側面もある
セキュリティは大事だが難しい。鍵や証明書の更新といったようなCost Fullな部分をサポートできるようになってきている
ただ、IoTのケースでセキュリティが考慮されていないケースは多いと感じる。
辻さん - 日本ってNOTICEみたいな制度は後手後手になりがちだったが、こういうところを政府がやろうとしているのは価値があるかもしれない。
質問: センサデータを通せばいいとLPWAや狭帯域通信で実装しても、次第に画像などのデータ量が要求されるようになって通信を乗り換えるニーズが出てくるけど、それは感じてる?
そういうニーズは出てきますよね..。しかし現状の仕組みでは金額が..。
今、Kinesis Video Streamsを使える (使いやすくする) サービスをSORACOMさんが出しているが、あくまで簡単にするだけで通信には相応のコストはかかる。これは課題。5Gなどで変わるかもしれないが..。
必ずしも帯域をフルに使わないといけないことはないだろう。エッジでデータを上手く加工して (特徴量を特定しやすい形にして) クラウドで処理させれば、今の仕組みでも回せるようになるかもしれない。そういう意味でエッジは大事。
質問: IoT実装から見た他のクラウドサービスとの比較でAWSの良さとは?
AWSとの接続に専用線を使う、などはウケが良いよね
AWSの中にいる人は、AWSと他のクラウドベンダーと比較したりするのはNGらしい (初めて知った)。ただ、クラウドは手段。ぶっちゃけ要件が満たせるならIoT関連のクラウドベンダーはどこでもいいだろう..ww
ただ、Green Grassやそういった新規技術でAWSが引っ張っているのはすごいことだと思う
ディスカッションテーマ「IoTとエコシステム」
SORACOMさんからすると、榎並さんのところでやっているような学習系の機能はできない。こういった部分を支える機能 (通信サービス) を提供することでWin - Winの関係を作ることができる。コミュニティはそれを支えるもの。
新しいエコシステムの概念は必要になると思われる。全員が同じようなエコシステム内で競争をしているような気がする。
コミュニティは必要。会社や自分ができることをしっかりアウトプットして、シナジーを作っていきましょう!
おわりに
次回のIoT専門支部はいつやるの? → 波田野さんに聞いて!
事後メモ
インタラクティブで楽しいセッションだった。今年のDaysで自分が拝聴した中では一番おもしろかった。
IoTのコミュニティも面白そう。機会があれば参加してみたい。
Speaker: Takahiro Nakahataさん
江藤さんと照井さんのサーバーレス関連セッションを聞きに行きたい気持ちをグッと抑えての参加。お二方の資料はあとで絶対にチェックしたい。例年以上に聴きたいセッションが裏番組になることが多く、満漢全席すぎるのも困ったものです。
はじめに
本日伝えたいこと : お金
新しい技術はこれから確実に大きなビジネスになる
お金のことは心配しなくていいよ! → へ??
2パターンの人がいるだろう
お金の心配はしなくてもいいから
それいつ金になるの?(怒)
設備を見直してビジネスすることを考えませんか?というお題。
設備にはお金がかかる。設備費用だけではなく、運用費用も。
既に大きなお金が動いているビジネス ⇔ これからお金が動くであろうビジネス。これをつなげたい。
本日の話の内容
設備が新たな意味と価値を持ち始めた
内閣府のSociety5.0という科学技術制作
オープンでグローバルな設備制御プロトコル
設備が新たな意味と価値を持ち始めた
AIが仕事を奪うと言われているが...、登壇者さまはLEDに仕事を奪われた (会場笑い)
LEDは白熱灯や蛍光灯に比べると、圧倒的に長寿命で省エネ。
照明はアナログからデジタルになった
内閣府のSociety5.0という科学技術制作
型番があるような設備系の製品は、価格競争になってしまう。消耗戦。
Society5.0って?
政府の方針として、テクノロジーに力を入れているのがわかる
世界各国がテクノロジー (アメリカ、ドイツ、中国、イギリスなど) の使いかたの方針を出しているが、その内容を比較すると日本はわりと先を行っている
(少なくとも政府が出している方針、という意味では)
情報化社会の次の段階 → サイバー空間とフィジカル空間の融合
オープンでグローバルな設備制御プロトコル
設備制御の方式
メーカー独自の方式 (これが主流。99%ぐらいはこれ)
国際標準の方式 (代表的な規格は2つ)
照明制御のプロトコル DALI
オープンな一般機器向けのプロトコル KNX
さくらインターネットさんのDALI導入事例
石狩データセンターで、DALIで制御する設備を導入
フリーアドレス化に伴い、従来のパトランプを天井に取り付けて色で判断できるように。
アップリンク吉祥寺さんのKNX導入事例
映画館
メディアサーバーと連携し、例えば予告編が始まったら照明を暗くし、本編が始まったら真っ暗にする、などの制御を自動で行っている。
KNXについて
日本では導入事例が数件しかないらしい
各種センサー (人感、湿度、などなど) に対してもKNXは対応している
告知
Control IoTLT
デモ
Node-REDを利用 (初めて聞いた)
ステートマシンをGUIで作成して、オープンな規格に対応した機器をコントロールできるもの??
WebSocketでカメラのデータをNode-REDに送信
Node-REDからDALIやKNXに対応した機器にデータを送信して制御
雑記
なかなか落ち着いて話されていて好印象
あまり技術的な話ではなかった
話の内容、JAWS DaysだけどAWS関係ないww
Society5.0、DALIやKNX等の国際規格、Node-REDというツールなど、全く知らなかったので学びがあった。調べてみたい。
国際規格がこれからどう浸透していくのか。国内の各企業はこれから対応していくのか、独自規格を突き進むか。今後が気になるセッションでした。
(追記) このセッションの内容、すごく考えさせられている。今すぐ使える話ではないので聴講直後はそれほど満足度が高くなかったが、色々と考えてみるとこれは本当に聴いておいて良かったセッションだ。
Speakers: 塚田 朗弘さん / 城竹 公仁さん / Jeff Wentworthさん
資料: ?
ハッピーアワーが始まっていたので缶ビール1本飲んでからの参戦。
概要説明
AWS Blockchain テンプレートがあります
Cloud Formationのテンプレートが公開されている (2018.4より)
EthereumとHyperledger Fabricに対応
他にも対応して欲しいFrameworkなんかがあれば教えてくださいね、とのこと
BlockchainにおけるAWS活用の公開事例
Coinbase (世界最大の仮想通貨取引所) の事例など、いくつか出ている。
そういえば以前サーバーレス関連でお世話になったTim Wagner氏もCoinbaseに移籍したんだっけな。
仮想通貨界隈で最も大きい課題の一つ: 鍵管理
CloudHSMが対応した!!
鍵の保管と署名処理を任せられます!!
Amazon Managed Blockchain
Hyperledger Fabric と Ethereum* を利用したフルマネージド ブロックチェーン ネットワーク
従来は面倒だった管理をAWSにオフロードできる
新規メンバーの追加やリソースの利用率の追跡などの管理が容易
どうやら各ブロックチェーンネットワークのバックエンドはAmazon QLDBらしい
使いかた
ネットワークを作成
メンバーを招待
ノードを追加
アプリケーションをデプロイ
プレビュー版のドキュメントを公開済み、どのこと
ユースケース
P2Pの資産異動
国際決裁
その他..
Editionがいくつか。
QLDB
すべてのデータ変更履歴を追跡、検証するフルマネージドデータベース
ユースケース
ヘルスケア
政府機関
製造機関
人事部門
中央集権で良い場合は当然QLDBの方が安価で利用も簡単。
必ずしもBlockchainでないといけないユースケースでなければ、QLDBを利用したほうがより安価で運用も楽。
~~ Sound-FinTech 城竹さんにバトンタッチ ~~
AWS上にHyperledger Fabric環境を構築する
環境構築の目標
1.1を利用
AWSで組む!!
単一障害点を無くす
Hyperledger Fabricの構成要素
fabric-ca , Orderer, Peerという構成要素が有る
CAの構築
Fargeteで構築!
DBはRDS、LogはCloudWatch Logs
Ordererの構築
こちらもFargateで構築。一部ECS。
Peerの構築はEC2
Fargateでは仕様上、できないことがある。詳しいことは理解できず。
事例
静岡県富士市の吉原商店街のお買物ポイント (NeCoban)
かすみがうら市の湖山ポイント
毎日の株価に連動するポイントのかたち (StockPoint)
株価によって価値が変わる
貯まったポイントを実際の株式と交換できる! へぇー、これは面白い。
ブロックチェーンの感想
実際に触れた人じゃないと良さがわからないと感じる
→ 他にも同じようなことを言っている人がいた。本当にそうなのかもしれない。
つまり、ビジネスサイドの人だと本質を理解できないかもしれない。つまり、IT技術者がビジネスを考えられる時代がくる可能性がある
~~ Curvegrid Inc.のJeff Wentworthさんにバトンタッチ ~~
カナダから日本に来ている
日本語下手でごめんなさいと仰っていたが、すごく上手!
ブロックチェーンノードの構築方法を解説など。
(企業ブース撤収作業のために途中退席)
雑感
自分で組むためにはそこそこ巨大なインフラが必要になりそう。
自力で構築するのとManaged Blockchainでコスト比較したらどうなんだろう?自分で構築する場合の構築コストや運用コストがどの程度必要になってくるのかも想像がつかない。
実際に触れてみないと良さがわからないらしいので、実際に触れてみたい。
今日のセッションを聴いた感じだと自力構築を工夫するよりはManaged Blockchainを使うのが良さそうか。きっと、ちょっと使ってみる だけならそんなにお値段はお高くないよね??
とりあえずManaged BlockchainのPreviewを申し込む。
懇親会
すごい人。1000人ぐらいいたのだろうか。
https://gyazo.com/d963cd41055a595036ff47050aba3400
吉江さん、AWS Samurai おめでとうございます!
https://gyazo.com/79ffb90878259b03a839f3fc617b581d
昨年のJAWS Days 2018で吉江さんから登壇依頼を頂いて依頼、色々なイベントで会話させていただいたり、Security JAWSの会場提供でご協力したり、他にもまぁ何かとお世話になっているので嬉しい限りです。
LT大会も面白かった。
そして何よりも、同僚、辞めていった弊社OB、最近知り合ったもっちゃん、その他たくさんの方とお話できて良い懇親会でした。
その他イベントブースなど
ランチ
お昼時間は激混みでお弁当をもらい損ねた..orz
14:00過ぎにランチカー周辺が空いていたので、まぜ麺をいただいた。
お弁当以外にも選択肢があって、これは素晴らしい取り組みですね。
https://gyazo.com/a2d0cbd2a8926b3953c828575978753e https://gyazo.com/f858f66c890aeb04205dc64c91edd633
どら焼き
JAWS UGのロゴ入りのどら焼きが1500個配布された!
夕方まで残っていたので、在庫は十分にあったみたいですね。
https://gyazo.com/efd3e1da125566b24151d0f3371d6f05
おわりに
今回でJAWS Daysの参加は4回目。登壇したのはそのうち2回。やっぱり登壇したほうが楽しい。
来年もいいネタがあれば登壇しろよ俺!
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